こんにちは坂城運輸です。
暑さも本格的になってきましたがみなさま熱中症対策は万全でしょうか?
さて、去る6月ですが坂城運輸では今年も防火訓練を実施しました。
当日私は外部研修に出かけていたため
同期入社の若者Mさん(2人とも中途)に
『さかうん通信の題材用に写真撮っておいてほしい』と
お願いしておきました。

『防災意識、大切ですよね』なんて記事を書こうと思いながら
画像を確認していると、ちょっとスルーできない写真が。
それがこちら。

防火水槽からポンプを使っての放水訓練。
の準備。重たいホースを広げているその一瞬を捉えた一枚。
写っているのは在職20年超の重量職人(ドライバー)Kさん。
皆さんどんな感想を持ちますか?
シャッター横のドアのところに心霊が映ってる?など色々あると思いますが。
私はこれを見てすぐにネットでこんな検索をしていました。
『重心 体幹 身体の使い方』
そうすると『身体重心』『支持基底面』といった言葉が出てきました。
以下引用含みます。
読み飛ばしても大丈夫です。
【身体重心】とは
「上肢、下肢、体幹、頭部など身体全ての質量が合わされた点」であり
この身体重心点に重力が作用しています。
また、重心から地球の中心に向かう線を【重心線】といいます。
身体重心位置:ほぼ第2仙椎の高さにある。おへその下あたり。
上半身の重心位置:上半身の重心は胸骨剣状突起(第9胸椎)付近。
下半身の重心位置:大腿骨中上1/2〜1/3の中間点。
重心は当然低い方が安定性が増します。
【支持基底面】とは
物体を支えている底面のこと。
底面が2つ以上ある場合(例えば右足と左足)は、その間の面積も含めます。
立っている状態で言うと両足の底と、その間の面積が支持基底面となります。
足を開けばそれだけ支持基底面は広くなりますね。
重心線が支持基底面の内側にあれば物質(この場合で言うと身体)は安定し
逆に外側に出ると倒れてしまいます。
両足の幅を固定してゆっくり前傾していってみましょう。何にも摑まらずに。
段々倒れそうになって、思わずどちらかの足を踏み出してしまうタイミングがあると思います。
そこが身体の重心線がその時の支持基底面の外に出る瞬間。
『杖をつく』のは底面を3点にして支持基底面を広くしているのですね。
なるほど。
以上踏まえてもう一度見てみましょう。
※ここからは完全に私の主観です。

これやっぱり素人がホース伸ばそうとしたときに
こんな姿勢は取れないですよね。
右足でホースの先を抑えつつ、支持基底面を最大限に取るために歩幅を広げる。
ホースに力を伝えるために前傾はするが重心は低くしている。
左手がフリーなのも何か意味があるのでは?とか考えてしまいます。
思えば。
重量職人たちは、ステップも使わず高い荷台にヒョイっと飛び乗るし
重たい道具もスッと持ち上げる。
妙に姿勢の良い人や、立ち姿が格好いい人も多いです。
彼らは『力学』や『重力』のスペシャリストなのでしょうね。
それは重量物のみならず、自身の身体の使い方に関しても。
力を安定させて最大限に働かせる術を知っている。
しかもそれは机で勉強した知識ではなく
重力を相手にする自らの生業の中で身につけてきた本物の感覚。
いや格好いい。
なんてこの写真を見て思ったのです。
と、ここまで原稿を書いてKさんに掲載許可を取りに行ったところ
『俺、若いころ消防団入ってたもん』
と言われたのはまぁヒミツです。
勉強になったということで。
時間かけて書いた原稿ボツにできないし(心の声)
という今回は本来の趣旨からはズレてしまった防火訓練の報告でした。
ではまた次の記事でお会いしましょう。
今日もご安全に。

※往来に充分な注意をして訓練及び撮影をしております